GRAPHミドリナグラフ

伊那市の森のゾーニング

伊那市の森のゾーニング図の制作意図と目的 伊那市50年の森林ビジョン推進委員会は、“伊那市50年森林ビジョン”の進め方を市民の皆さんにわかりやすく、そして森林の利用や推進の目標を設定しやすいように「ゾーニング図」を作成しました。

“伊那市50年の森林ビジョン”における「ゾーニング(zoning)」は、森林の土地利用や森林の管理・用途・機能ごとに区分けし、“伊那市50年の森林ビジョン”を推進していくための基本図です。

法的や規制要件を定めたものではありません。
市民の皆さんが普段の生活の中で接する森林の持つ機能や位置付けを表したものです。

伊那市のゾーニング 伊那市のゾーニング
山地保全・水保全ゾーン
Zone1

「山地保全・水保全ゾーン」= 

「山地保全・水保全ゾーン」は、山地災害を起こさないために守っていくべき森林(保安林や砂防指定地)や、潜在的に土砂崩壊や土石流が起こりやすい環境の森林です。さらに、水を育み水質を向上させるため(水源涵養)において重要な森林です。

生物多様性・文化ゾーン
Zone 2

「生物多様性・文化ゾーン」 = 

「生物多様性・文化ゾーン」は、生態的価値の高い森林(自然公園など)や希少動植物が棲む森林または生息環境を維持し守っていかなければならない森林です。さらに、後世に引き継ぐべき文化財や希少な樹木等を含む森林です。

コミュニティーゾーン
Zone 3

「コミュニティーゾーン」 = 

「コミュニティーゾーン」は、“伊那市50年の森林ビジョン”独自の名称です。このゾーンは「地域社会(community)の森林」となります。市民の皆さんが憩いやレジャーの場としていただけるレクリエーションの森林や、市への来訪者の皆さん、友好都市の皆さんとの交流の森林であるとともに、伊那市民として、地域への帰属意識もって、身近な森林に向いあうための森林です。
“伊那市50年の森林ビジョン”のキーワードである「社会林業=ソーシャル・フォレストリー伊那市」を実現するためのゾーニングのキーワードとなります。

木材生産ゾーン
Zone 4

「木材生産ゾーン」 = 

「木材生産ゾーン」は、上記の3つのゾーン以外の森林で、環境に負荷を与えず、林業活動を行える森林です。ただし、過剰な伐採、土地の改変をしてよい森林ではありません。持続可能な森林管理・経営を目指す森林です。

「山地保全・水保全」、「生物多様性・文化」、「コミュニティー」の各ゾーンには、当然ながら木材生産の機能を有しています。
さらに他の機能も有しています。
機能は重複していますので、画一的な区分ではないことをご理解ください。

活用方法 市内の山林の活用方法を考える際や、ご自身や地区で所有している山林の管理の方向性を考える上での参考(コミュニケーションツール)にしていきたいと考えています。

今後の展開 今回公開したゾーニング図は完成形ではありません。
今後、市民のみなさんからのご意見を取り入れ、修正を加えた上で、最終的には伊那市の森林整備計画にも反映させていただきたいと考えています。

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